軒天は自分で修理できる?3つの修理方法と注意点についてまとめてみました

軒天は自分で修理できる?3つの修理方法と注意点についてまとめてみました

軒天から雨漏りしている、軒天の端がはがれかけている、などの症状はありませんか?今すぐ家に被害があるわけではないかもしれませんが、必ず修理やメンテナンスが必要です。

この記事では、

  • 自分で修理できるのか?なにが必要なのか?
  • 3つの軒天修理方法について
  • 業者に任せる場合の注意点

についてもあわせて紹介します!

執筆者プロフィール
長嶋 燿一(ナガシマ ヨウイチ)

口コミの良い塗装会社を調べるため、関西の約150社の塗装業者を中心に徹底的に分析。

実際に塗装会社に足を運び、ネットだけでは塗装や屋根に関する情報を発信していきます。

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軒天(のきてん)とは

軒天(のきてん)とは

「軒天」は外壁から外側に張り出している屋根部分の事で、屋根の軒先の裏面にある天井を指します。そのため「軒裏天井」「軒天井」とも呼ばれますが、「軒天」と略されるのが一般的になっています。

素材はベニヤ板や軒天ボード、不燃材と呼ばれる板で、それらが釘などで取り漬けられています。

 

軒天の目的・役割

屋根内部の垂木(たるき)や野地板(やじざい)を隠し、美観を整えています。

また、軒先の裏側から小動物が侵入しないようにする役割もあります。屋根裏に小動物が住みつくのは、この軒天の剥がれや隙間を放置していたからというケースもあるのです。

そして、窓から火が出るなど火事があった場合、軒まで炎が燃え移るのを防ぐことができます。この場合は軒天材に耐火性が必要になるので、不燃材を使用したり耐火性のある塗料を塗ることが重要です。


さらにもう一点の役割として外壁を雨から守る傘のような役割ももっているため、放置すれば壁内部に雨が侵入したり、雨漏りに発展する可能性もあります。

そうなると、軒天の補修だけにはとどまらず、外壁の張り替えなど追加費用が発生し、高額な修理になってしまいます。
小さな劣化の内に補修、メンテナンスをしておくことが大切です。

 

軒天を自分で修理する際の注意点

軒天を自分で修理する際の注意点

分でやる?業者に依頼する?

ではまずお家の軒天はどのくらい劣化していて、どんな修理が必要になるのでしょうか?
自分でメンテナンスする場合でも、リフォーム業者に依頼する場合でもあらかじめ知っておくことが大切です。

修理も劣化具合の確認も屋根の専門家であるプロやリフォーム業者が行えば良い、と思うかもしれませんが、全てお任せにしてしまうのはお勧めできません。
リフォーム業者に必要以上の請求をされるなどのトラブルは少なくないからです。

たとえ小さな軒天の補修工事であっても、全てを業者任せにせず、劣化具合や必要になるメンテナンス手順を把握しておくことで適正な価格で修理することができます。

 

軒天を自分で修理する際に必要なもの

実際に必要なのは

  • 足場(はしごや脚立)
  • ベニヤ板
  • 金づち(又はタッカー)…ベニヤを土台に固定します
  • コーキング材、コーキングガン…隙間を埋める
  • 塗装剤

などです。

これらの必要なものは劣化の度合いによって変わってきますが、ほとんどの場合ホームセンターなどを通して市販で手に入れることが出来ます。


劣化度合いをチェックしてから必要なものを揃えるようにしましょう。

修理の前に劣化度を確認しましょう

新築から10年ほどで住宅には様々な劣化症状が発生します。

軒天の確認時期でもあります。そして劣化が見られた場合に、後回しにしてしまうと屋根の雨漏りなど被害が拡大し、今後の修理やリフォームにかえってお金がかかってしまう場合もあります。

まずは今、以下の症状がないか確認していきましょう!

色褪せ・シミ汚れが見られる場合(写真)

色褪せ・シミ汚れ

ひび割れ・剥がれ・穴が見られる場合(写真)

ひび割れ・剥がれ・穴

 

軒天修理の3つの方法について

それでは軒天修理の3つの方法について紹介していきます!

あなたにあった方法をこの中からえらんでいきましょう!

1.再塗装 

再塗装 

必要になるもの

  • 足場(はしごや脚立)
  • 塗装剤

などです。

特徴

特徴としては

  • 一番手軽にできる
  • 一番安価
  • 劣化がひどくない場合にのみ施工できる

などがあげられます。

主に木材系の軒天の修理法として用いられますが、不燃材系の軒天に使用してもさらに耐火性が上がり効果的です。

防水性、耐火性などそれぞれ特徴や色の展開があるので最適なものを選びましょう。

ただし、この方法は劣化症状がそれほどひどくない場合に向いています。劣化の早い木材系の場合はうまく塗料が塗らず、すぐにはがれてしまうことも考えられます。


一度以下の二つの方法にも目を通して、今の劣化具合に適切な修理を行いましょう。

2.劣化した古い軒天材の上にかぶせて補強する

劣化した古い軒天材の上にかぶせて補強する

必要になるものは

  • 足場(はしごや脚立)
  • 塗装剤
  • ベニヤ板
  • 金づち(又はタッカー)…ベニヤを土台に固定します

などです。

特徴

  • 安価…塗装材を使用せず不燃材を使用する場合は再塗装より安く済む可能性も
  • 軒天材が2枚になり強度が増す

シミや汚れが目立つ、色褪せているのに加えて、ひどくはないけれどひび割れや小さな穴が開いているという場合。

その場合には、軒天の上に不燃材をかぶせて補強するという手があります。もともとが木材系の軒天であればその上に不燃材をかぶせることで耐火性も向上します。

ただし、使用する材料が不燃材料でないと火事の際に耐火性の期待ができなくなります。その場合は上記の再塗装も一緒に行うことをオススメします!

3.古い軒天板をはがして張り替える

3.古い軒天板をはがして張り替える

必要になるものは

  • 足場(はしごや脚立)
  • 塗装剤
  • ベニヤ板
  • 金づち(又はタッカー)…ベニヤを土台に固定します
  • コーキング材、コーキングガン…隙間を埋める
  • 塗装剤

などです。

特徴

  • 古い板を取り外すため、内部の劣化も確認できる
  • 軒天の劣化を全て取り替えられる
  • 重い不燃材や金属での施工は難しい

ひび割れや穴あきがひどく、古い軒天材に剥がれが見受けられる場合は、今後のためにもここで取り換えてしまうことをお勧めします。

軒天修理の手順について

軒天修理は4つの手順で直していきます。

1.劣化した古い軒天材(ベニヤ板など)を取り外す。

2.土台部分に新しい軒天材(不燃材やベニヤ板)を固定する

3.軒天のつなぎ目や接合部分にシーリングをする

4.塗装する

古いベニヤ板をはがすと内部にそれを固定していた土台が見えてきます。

その土台部分が丈夫であれば、そのまま新しいベニヤ板を張り付けていきましょう。ここで、土台や屋根内部まで腐食が見られる場合は修理が大掛かりになることが予想されます。

屋根の劣化状態を適切に把握して、全てプロに任せるか、内部のみプロに任せるのかを検討してみてください。費用との兼ね合いを考慮しつつ、プロのアドバイスを求めることも大切です。

 

軒天のつなぎ目や接合部分にシーリングをする

3.軒天のつなぎ目や接合部分にシーリングをする

軒天の早い劣化や雨漏りを防ぐために、板同士のつなぎ目や接合部分をコーキング剤で埋めてしていきます。コーキングガンを使うと塗りやすいです。

塗装する

最後は塗装を行います。

コーキング剤が乾いたら、軒天を守るために塗装剤で塗装します。

 

まとめ

火事の延焼防止や、見た目の一部として取り付けられていた軒天ですが、実は最近では施工費削減のために取り付けられない家も増えてきました。


しかし軒天には壁の保護や屋根を守る防炎性など大事な役割があります。今ある軒天を定期的なメンテナンスや修理で手をかけて長く使っていきましょう。

またご自身でのメンテナンスに不安がある場合は、プロであるリフォーム業者に任せることも一つの手段です。

自分で修理する場合は費用が抑えられるというのが一番のメリットですが、屋根は扱いにくい場所にあるため注意が必要になります。

とくに、複数階建ての住宅で、2階以上の軒天の修理は危険になります。再塗装などの簡単な修理になる場合でも、1階は自分でメンテナンスし、2階はリフォーム業者に任せることもできます。

ただし最近は、外からでも見える軒天の劣化の様子を見て、リフォームや修理を勧めてくる訪問販売業者も多くいます。

家の状態を教えてくれるのは助かりますが、中には今すぐ修理が必要だと焦らせて契約し、不当な金額に気づかず泣き寝入りしてしまうケースも報告されていますので、十分気をつけましょう!

 

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